讃岐うどん訪ね歩き:2004年09月二日目早朝ツアー

2004年09月二日目早朝ツアー

5:40

 岩田屋いわたや

宿を5:15頃出発して観音寺に向かいます。
早朝にも関わらず(というかそれがメインなんですが)達人が同行。知る人ぞ知る早朝ツアーの開始です。
早朝の道をスイスイ走って開店10分後の岩田屋に到着です。

岩田屋
右奥に見えるのが三架橋。この交差点を左に入っていく
岩田屋 岩田屋

「不文律があって段取りが難しい。店の人が怖い」とその筋では噂に名高いこのお店。
しかし、こちらには達人がついているので特に緊張することもなく店内に入っていきます。
店内左側に6席(全店本では10席)のテーブルが一卓。
既に二人先客が最奥の席にいます。ここは奥から詰めるのが不文律らしいです。私達も詰めて座ります。
メニューはかけのみ。先客は中、後から来た客も中、私達は小。他の客は常連さんでしょうか。
注文後、達人が冷蔵庫から刻んだネギが入ったボウルをもってきて、テーブルの上の空のタッパーと交換。
後から来たお客さんはテーブルの生姜を全部すり下ろしました。この辺も不文律…というか、常連と店のコンビネーションというべきでしょうか。

岩田屋:かけ

ほどなくして玉が入った丼が運ばれてきました。
店のおばちゃんがそれを一旦テーブルに置き、柄杓でダシを注いでいきます。
客席は狭いので、奥の客の分は客から客へ手渡し。
麺は心もち細めで、硬くもなく柔らかくもなくといった感じで、気がつけば食べ終わってたというほどスルスルっと入っていきました。
ダシが熱々だったのが印象的でしたが、寝起きにはちょうど良いのかも。

住所 店のスタイル 営業時間 定休日 イチオシ 土産販売
観音寺市 製麺所 5:30?10:00 不定休 かけ なし
6:10

 上杉食品うえすぎしょくひん

続いて豊中町の上杉食品へ。ここも早朝の人気店。
国道11号六ノ坪交差点から県道225号に入るのですが通り沿いではないので注意が必要。

上杉食品
この交差点から奥に入っていく
上杉食品
奥の交差点から入ってくる
上杉食品
店を通り過ぎて30mほど行くと駐車場(車が二台見える所)

開店は6:30ということになってますが、店は既に開いていて茹でている真っ最中の模様。
以前の開店時刻は6:00。前回の岩田屋(5:00→5:30)もそうなのですが、
開店時刻前に来るお客が多いのでそれに合わせて開店時刻を繰り上げると、客も繰り上げる…というイタチごっこ(?)が続くため、
結局今の開店時刻に落ち着いたということらしいです(定休日も無休→月曜休に)。

上杉食品:かけ

壁のメニューには「釜あげ、かけ、しょうゆ」とありますが、この釜あげは釜あげ状態のかけ。
釜あげとかけを注文。
やってきた丼には既にネギと生姜がかかっています。
ダシはサッパリ味で、生姜によってサッパリ感が増していました。
麺はやや硬め、釜あげだと柔らかめといった、こちらも食べやすい食感でした。

住所 店のスタイル 営業時間 定休日 イチオシ 土産販売
豊中町 製麺所 6:00?昼頃 月曜日・元旦 かけ なし
6:25

 山原食料品店やまはらしょくひんてん

上杉食品から県道225号を更に進み、県道24号を北進、県道23号に合流して数百m、通り沿い右手に見えてくるのが山原食料品店です。

山原食料品店 山原食料品店:玉売り

ここで登場するのがマイ丼セット(丼・箸・醤油)。いよいよ早朝ツアーの真骨頂という感じです。
この時間帯がタイミングバッチリの狙い目ということだったのですが…。
店のおばあちゃんに声をかけてみると「すぐにできるから」という返事。製麺所の釜には火が入っていましたので茹でてる最中かと思いきや、
なんと今から麺を茹で始めるところでした。後で聞くと今日は遅めの開店だったそうです。
ということで約15分待つことにします。
ゆで上がって「一玉(65円)お願いします」とマイ丼で受けると、おばあちゃんがてんこ盛りに投入。「サービスしとくね」だそう。
外に出て通り沿いで向いの川沿いの風景を眺めつつ立ち食い。「香川までうどんを食べに来た」という感慨に浸れます。

しょうゆをかけて頂く麺は硬めで弾力があり、表面が滑らかでつるつるした食感。
変なたとえですが、大型の一般店あるいは県外の一般店で出てきたとしても全く違和感ないほど。
※駐車場はありませんので訪れる際は迷惑のないようにしましょう。

住所 店のスタイル 営業時間 定休日 イチオシ 土産販売
高瀬町 製麺所 6:00?夕方 不定休 玉売り なし
6:50

 香川食品店かがわしょくひんてん

香川食品店 香川食品店

山原食料品店から県道23号をそのまま3kmほど東に進むと左手に見えてくるのが香川食品店です。
前の山原食料品店もそうですが、駐車場がないので邪魔にならない所に駐車して店に入ります。
この店も玉売りのみの製麺所でマイ丼セットが必要です。
注文すると、すぐさま丼に盛ってくれました(一玉70円)。茹であげから少し時間が経っているようです。
達人曰く「万全を期すなら香川食品店→山原食料品店の順が良い」とのこと。
どうやら前の山原食料品店で時間を食ってしまったのが影響したようです。ま、運がなかったということで。

食べてみると弾力はさほどなく、小麦の風味の方が際立った印象の麺だと思いました。
それにしても達人考案のこのルート、上杉食品→山原食料品店→香川食品店の流れは、
道順といい釜の時間帯といい完成されていて素晴らしいの一語です。
※駐車場はありませんので訪れる際は迷惑のないようにしましょう。

住所 店のスタイル 営業時間 定休日 イチオシ 土産販売
高瀬町 製麺所 6:00?夕方
冬は6:30?
不定休 玉売り なし
6:00?6:30、6:30?7:00が茹で立てを食べられる時間。
7:30

 大平製麺おおひらせいめん

大平製麺所 大平製麺所

香川食品店のある高瀬町から仲南・琴平を通って早朝うどん最後の店、善通寺の大平製麺に到着。
場所としては、あのS級の山下のすぐ近くですが、駐車場がなく、離れた場所で駐車できるスペースを探さなければなりません。
そして店を目指すわけですが、看板もそれらしい建物も一切ないので初訪問の際は店の目星をつけるのに苦労しそうです。
そしてこの入り口(写真上右)。普通の民家にしか見えません。
どう見ても普通の民家の入り口を、通りから入ってシャッターの前で左を向くとそこには…やっぱり普通の民家。
玄関の扉を開け土間を奥へと進んでようやく製麺スペースが現れます。
さながら都会の隠れ家店みたいな究極の穴場的シチュエーションで、「ここかな?」と思いつつ途中で引き返した人もいるとか。

大平製麺所:かけ 大平製麺所;シマちゃん

この店も玉売りのみの製麺所ですが、丼は貸して(?)くれます。
中ではおばちゃんが一人作業していて、ちょうどゆでているところでした。
待ってる間、玄関前にいた飼い猫のしまちゃん(♀)に相手してもらいましたが、すぐに敷地内のパトロールに行ってしまいました。
そうこうしてゆで上がり。水で締めたものをそのまま丼に受け取り、ダシをかけて頂きます(一玉56円)。
お味の方は…美味しい!
赤ちゃんでも食べられそうな程柔らかい麺なのに、弾力感があって、しかも伸びる伸びる。
「こんなうどん、どうやったら作れるの」という驚愕のうどんです。

※駐車場はありませんので訪れる際は迷惑のないようにしましょう。

住所 店のスタイル 営業時間 定休日 イチオシ 土産販売
善通寺市(地図 製麺所 7:00?8:00 不定休 醤油・かけ なし
県道4号線、県道22号から入る。玉卸しのない日は休み。営業時間もあくまで目安。