讃岐うどん実践編:注意すべき点

うどん店巡りにおいて注意すべき点は? マナーとは?

・休業日と営業時間

讃岐うどん店は日曜休業が多いです。
元々働いている人の昼食用の営業であったり、日曜を休業日とする製麺業者であったことがその要因。
したがって日曜日は空いてる店の数自体が半減するため、讃岐うどんめぐりがなかなか思うようにいきません。
必然的に一般的な休日を生かして讃岐うどん巡りをしようとすると、土曜日を主体にした旅程を組むことになります。
でも考えることは皆同じ。できれば平日に休みを取りましょう。

平日に讃岐うどんめぐりをする場合も、お目当ての店の定休日に当たってないかどうか、予めしっかり確認しておきましょう。

讃岐うどん店の多くは昼食客主体の営業時間を組むため、丸一日時間があっても午後2時頃から開いている店が激減します。予めお目当ての店の営業時間はしっかり確認しておきましょう。

・玉切れとうどんの状態

特に昼過ぎが営業終了時刻となっている店の多くは、うどん玉をその日のうちに売り切る(だからこそ安価にもなる)ので、営業終了時刻より前の時間であっても玉が売り切れれば即閉店となります。
仮に玉があったとしても、昼のピーク時用に締めた玉が残っていただけだったりするので、閉店間際の時間帯を当てにして訪問するのはあまり良いことがありません。
こういう意味でも事前の計画は重要です。

・人気店の行列

次項で挙げる「S級店」は今や多数の讃岐うどんツアー客が詰めかける為、土休日はもちろん平日の行列も珍しくありません。このような人気店を営業時間のど真ん中にプランニングしたりすると、待ち時間によって予定が大きく狂うリスクを伴います。「どうしてもその店で」というのなら開店前から並ぶとか、その店の後は大きく時間を空けておくなどしてプランニングしましょう。

・セルフサービス

配膳以外は店の担当だったり、だしとうどん或いはうどん玉だけ入った丼を渡され後は自分でだしや具をのせたり、勘定も先払い・後払いと、セルフと言っても様々。昼食時間帯にあまりモタモタするのは地元常連客に迷惑となりますが、せっかく異文化に触れる機会ですから、常連客を参考にしてその店のやり方をその場で覚える方が、より讃岐うどん巡りを楽しめるのではないかと思います。

・讃岐うどん店巡りのマナー

讃岐うどん店巡りやツアーブームの裏で、訪問客によるマナーの悪さがしばしば話題になります。その多くはセルフ店または製麺所セルフといった香川独特のスタイルや文化のなかでの理解不足によるものです。以下に項目を設けてまとめました。当サイトをご覧になられる方は、これらに関して失敗のないようにうどん巡りを楽しみましょう。当サイトでは開設当初から各種雑誌をはじめ他のメディアに先駆けて、香川県外からの訪問客に対し注意喚起を行っております。

・うどん店に入る前から行儀よく

車での移動や駐車に際し、うどん店周辺の路地をみだりに走り回ったり迷惑駐車などのないようにしましょう。
特に駐車場が満杯だからといって周辺道路に路上駐車するのは地元で大問題になります。
またうどん店外で行列が発生していて入店待ちをするときは騒いだりしないようにしましょう。
うどん店近隣の住民の目は常に訪問客に向けられています。

・注文から支払いはスマートに

回転が大事なセルフ店では、もたもたしていると後ろの客にも店にも迷惑がかかります。
事前に下調べするなどして予め注文メニュー候補を絞り込んでおきましょう。
普通の飲食店だと良しとされるまとめ払いは、注文品が出るタイミングがよくばらつく讃岐うどん店では却って混乱を招きます。
また釣り銭のいらないように、あらかじめ小銭を用意しておくのもいいですね。

・食べ方は常識的に

「サイドメニューのおでんに薬味ネギを盛る」「ネギや天カスを山盛りにする」などの報告を時々耳にします。
薬味のとりすぎや食べ残しが出た場合の処分はどちらも作ってる側にとってはタダではありません。
独特文化の讃岐うどんとはいえ、常識的におかしなことはやらないのが無難です。
また丼に自分でダシを張る場合は自分が飲み干せる量入れるようにしましょう。

・一人一人前の注文品を完食で

何軒も回りたいという気持ちが起こす、うどん店巡りブームの最大の弊害と言われるのが「2人以上で店に入って1人前注文」。
2人分を0.5人分と1.5人分で分け合うなどして上手に振る舞いましょう。3人以上で1人前などは論外。
特に地元客相手の店はうどん一玉でも気分の良いものではないので、「うどん小+トッピング一品」注文と心得ましょう。
最近では「注文してわざと食べ残す」という事例も報告されていますが、これも厳禁。食べ残しの処分はタダではありません。

・立つ鳥跡を濁さずで

長居して回転を悪くしないようにしましょう。
セルフや製麺所では使った食器は返却するのが普通なので、所定の場所に必ず返却しましょう。
その際、割り箸などの可燃ごみの分別や食べ残しの投入場所が指定されている場合はそれに従いましょう。
テーブルにふきんが置いてあるときは席を立つときにひと拭きしていくと尚いいでしょう。

■「2人以上で店に入って1人前注文」について

幼い子供に分け与えるといった特定の場合を除けば、飲食店で一人一人前分の注文(飲食)をするのは常識です。
特に讃岐うどんの製麺所やセルフ店では、短い時間に客を回転させることを前提にしており、
客の側もそれに呼応することで地域文化として安価なうどんを実現しているのです。
したがってこのような注文は店側にとって甚だ迷惑であり、文化を壊す行為でもあります。
うどん巡りの礼儀・マナーとして1人1人前注文を励行しましょう。

最近は「2人以上での1人前注文お断り」という旨のを掲示をしてある店がちらほら見受けられるようになりました。
この場合は法律上の売買契約(金銭の支払いと飲食の提供の交換は任意の売買契約)の条件提示であり、
客側はこれに従わなければなりません。店側が口頭で断りを入れた場合も同様です。
(2007年06月28日追記)